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世界同時株安の中小企業への影響は [企業経営・経済]

アメリカ発の世界同時株安で、世界中の株式・証券市場は大混乱に陥っています。

冷静に見れば、これまでが、実体経済を伴わない金融商品を利用したまさに世界的なバブル景気だったともいえるので、いずれはそのバブルの終焉が来ることは予想できたともいえます。
ただ、その終焉が余りに突然に、そして、急激に社会を巻き込んでいるために、混乱しているということだと思います。

この株安の影響は株式や証券を持っていなければ余り関係ないと思ってしまうかもしれませんが、株式や証券が金融のシステムに組み込まれている以上影響が無いといということはあり得ません。

特に、銀行からの融資に依存している企業にとっては深刻な影響が予想されます。

最近は、中小企業の決算書を見る機会が多いのですが、そのなかに貸借対照表という書類があります。これは、会社の決算時における資産と債務の状況を示す書類ですが、その負債の欄には短期借入金と長期借入金という項目があります。

借入金を短期と長期に分ける基準は1年以内に返済の必要があるか否かという点です。つまり、短期借入金は、借りてから1年以内の返済日に全額を返さなければならない債務ということになります。一括払いでクレジットを利用する場合と似ています。

逆に長期の借り入れについては、最終の返済期までに、定期的に元本の一部と利息を支払っていくというものです。個人の住宅ローンなどをイメージすればよいでしょう。

本来であれば設備投資資金は長期借入れで、事業のつなぎ資金などは短期借入れでまかなうというのが借り入れの常道です。

当然のことながら、借金をするときには、返済の見通しをもって借りるべきで、元本部分を返済しないという資金計画はおかしいものです。

したがって、短期の借入金も返済したら、その後は特別な資金需要が無ければ借りないということになるはずなのですが、資金的に余裕の無い中小企業では、短期借入を繰り返して、その借入金を事業資金に組み込んでしまっている場合がとても多い状況です。

短期借り入れについては、融資の審査が比較的緩やかなのと、金利も長期借り入れよりも低いという利点があるために、利用されることが多いのです。

ところが、今回の金融危機のような事態になると、金融機関は資金を運用するために保有している手持ちの株式や証券の価値が下がってしまうために、総資産が目減りしてしまいます。一方で返済しなければならない預金や借り入れは変わりませんから、その結果、自己資本が目減りしてしまいます。そして各金融機関は預金・貸出残高を維持するためには一定の自己資本比率を維持しなければなりませんから、自己資本が目減りすると必然的に業務を縮小しなければならなくなるのです。

その結果、どこにしわ寄せが行くかというと、長期貸付は契約時の返済計画があるのでいきなり返済を求められることはありませんが、短期の貸付は返済日に返してもらっても次の貸付は拒否するということをせざるを得なくなるわけです。

これが、いわゆる貸しはがしのメカニズムです。

短期借り入れに依存している企業は、予定していた短期借り入れの更新(返済して直ぐに同額を借りるために、実質的には金利だけを支払う予定で資金繰りを予定している)ができずに、仕事が回ってそれなりに会社としては続けていけると思っていても、資金が続かないために黒字倒産という事態が起こってしまうのです。

このような仕組みですから、世界同時株安は他人事ではありません。

銀行の融資担当者が、つい先日までは短期融資の切り替えに前向きだったとしても、返済日に次の融資をしてくれないという事態がこれから頻発するような気がします。

企業の関係者は、そのような事態が現実になる前に、対策を考えておく必要があるでしょう。


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